本日、日本最後の民間籍Boeing747-400であった日本貨物航空の”JA05KZ”が売却先へ向けて飛び立っていった。
Boeing747は長い間日本の空を飛び回り数多くの人や貨物を運んできた。
今回NCAが保有するBoeing747-400Fが完全に退役したことにより、日本の民間航空にとっては一つの時代が幕を閉じたと言っても過言ではないだろう。
日本国籍としてのJA05KZラストフライトに立ち会うことが出来たため、少しばかり写真で紹介する。

9時過ぎにプッシュバックを開始した。便名はKZ605
朝日に照らされスポットよりゆっくりと押されていくJA05KZ
プッシュバック後はそのまま出発。
このJA05KZ “NCA Apollo” は初めて日本貨物航空が独自に発注した機材だ。
それまで日本貨物航空が使用していた機材は、全日本空輸を窓口として発注や受託整備を行っていた。そのため、それまで使われていた機材のカスタマーコードは全日本空輸の”81”であった。しかし、このJA05KZからは独自のカスタマーコード”KZ”が割り振られている。
日本貨物航空が独自の機材を自身で整備運用するための”重要な一歩”となった歴史のある機体である。



機体各所にメッセージが書き込まれていた。
機首付近の左右と尾翼だ。メッセージから機体への思いが伝わってくる。


NCA社員が 集まり、横断幕を掲げJA05KZを送り出していた。
派手なセレモニーを行うわけでもなく、粛々とJA05KZを見送る。
表舞台に姿を現すことのない貨物機らしい最後ともいえる。
NCA社員の方々は機体にねぎらいの言葉をかけるかの様に手を振り送り出していた。
ありがとうという声が聞こえてきそうだ・・・
陰で日本の物流を支え、飛び続けた機体に感謝を込めて。



その機体は新しい場所へ飛び立っていった。
次はどのような形で出会えるだろうか。